科学部恋愛
それぞれ校舎に出ると、
自由行動になって
皆は別れた。
適当に暇になったら、
教室に戻る事、と言われて。
「本当、適当…」
「あ?何か言った?」
隣に歩いていた郁斗は
ボソッと呟いたあたしに
たずねてきた。
「何でもない…郁斗は生物が好きなんだね」
話題を変えようと笑いながら
そう言った。
「俺が?」
「うん、そうでしょ?だったら科学部じゃなく生物部に入れば良かったのに」
あたしの言葉に郁斗は
不思議な目をしてる。