秘密のニオイは禁断の恋
放課後、HRを終えてコッソリと北校舎へ向かった俺


ガラ…


「竹下〜いるかぁ〜?」


返事がない


「なんだ…まだか…」


俺はこの前座った場所に腰を下ろした


月謝の金額を返してもらったら、竹下との秘密は全てなくなるんだよな〜


理恵の為に貯めたお金を竹下に貸して、気が楽になったのに、お金が戻ってきたら…


通帳を見る度に、理恵を思い出すだろうか…


それとも竹下に貸したんだっけって思うだろうか…


…っつうか、竹下、遅ぇな〜


もしかしたら気付かずに、帰ったかもしれねぇな


俺、1人で待っててバカみてぇ





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