秘密のニオイは禁断の恋
1時間近く待った時、俺の車の横をスッと通り過ぎた竹下


プァン──…


クラクションを鳴らす


ゆっくりと振り向く竹下に運転席から手招きをした


「なんですか?」


機嫌悪そうに言う竹下に、迷惑だったかも…と少し後悔


これじゃあ、まるで待ち伏せしてたみたいだよな


いや、実際そうなんだけど…


いや、そんなつもりはなくて…


運転席の窓を全開にして軽く言う


「チョコレートいらね?」


「いりません!」


「去年貰ってくれただろ?」





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