秘密のニオイは禁断の恋
「竹下〜お前は良く気が付くし、優しいな…俺の生徒で良かったよ」


生徒にお世辞を使うつもりはない


本当にそう思ったんだ


俺はハンカチを返し、埃まみれの床に腰を下ろした


「そんなことないです。私、先生を困らせてばかりで…すみません」


「竹下も座れよ…」


静かに俺の隣に座る


「何でこんなトコにいたんだ?」


「誰もいないトコで1人になりたくて…」


1人になりたくて…か…


「中庭とか屋上とか、見付けやすいトコにしてくれよ」


俺は自然とそう呟いていた





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