秘密のニオイは禁断の恋
「そうだ、竹下、月謝、さっき事務員に渡しておいたからな」


「え?あ、あの…ありがとうございます。私、ちゃんと返しますから」


返します…か…


どうせもういらねぇんだよな


いつか理恵と…


そう思って貯めていた貯金だ


いつか理恵を忘れて、新しく踏み出す時が来るんだろうか


太陽は毎日同じように昇るのに…


いくらその太陽の日射しに照らされても、俺の中にある闇を消してはくれない


俺はずっと青空を見ていた





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