秘密のニオイは禁断の恋
「えっ…と…」


竹下はシャーペンをカチカチしてはプリントに押さえつけ、それを何度か繰り返している


「わからないのか?」


「はい…まぁ…」


俺は教え易いように、竹下の後ろから方程式の解き方を教えた


「…で…ココがこうで…だから…数値が…出るだろ?」


竹下のシャーペンで問題をトントン


ボーッとしている竹下


「竹下?ちゃんと聞いてるのか?」


俺は竹下の顔を覗き込んだ


不意に目が合う


特に気にしていなかった俺


それなのに、竹下は俺から目を反らした





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