私は泣き虫
プルルルル、プルルルルー
早く、私は意気地がないの、小心者なの、一度の勇気が精一杯なの。
プッ
『はい』
しわがれた声が眠そうに聞こえた。
「……ばぁちゃん?」
『は?』
「もしもし、ばぁちゃん」
『あー、あーあー、さっちゃんね!あーねとったや、なんねどうしたと』
「段ボール届いたよ」
『あーついたね、あんた寒そうな服しかもっとらんけんね、お母さんと一緒に選んだとよ!
まあー今風邪が流行りよるけんが気を付けり。ご飯もチンするだけやけ忙しい時楽よ、』
「うん、うん」
『今日ね、おとーさんも遊び行ってお母さんは兄ちゃんと買い物行って家にばぁちゃん一人やが、暇で寂しいっちゃが』
「パチンコいかんと?」
『お金ないもん、誰かくれんやろうかー』
「ふーん…あ、ばぁちゃんあの段ボール誰があれにいれたん?いりこ臭いんやけど」
『お母さんよ!やけどあれしかなかったよ』
「服まで臭くなっとたよ」
『あらーごめんねーお母さんゆっとこ』
「うん」