大切な人へ
…ってちょっと待って!!
じゃあ喜一は私にチョコ貰うために誰からもチョコ貰わなかったの!?

私は少し慌てた。
あの女の子は

「そっか…。頑張ってね喜一くん。」

と言って教室を出た。

「奈菜子、分かった??」
「分かったけど…。」

このタイミングで『チョコありませんでした~』なんて言えない!!

「分かったけど何??」

喜一は早くしろと言う代わりにそう言った。
私だって言いにくいの!!

「チョコ…買ってない…。」
「はぁ!?」

喜一…呆れたよね…??
もう…嫌いになっちゃった…??

この時私はいろんなこと考えてた。
だから

「じゃあ…。」

喜一がそう言ったとき私は泣きそうになっていた。

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