大切な人へ
「私の方が喜一の何十倍も何百倍も喜一のことが大好きよっ!!どんなに忘れたくたって忘れれる訳ない。喜一っ…大好きっ…。」
この数ヶ月ずっと言いたかった喜一への想い。
喜一に伝わったかな…。
そのときだった。
「な…なこ…??」
懐かしい喜一の声が聞こえた。
「喜一っ!!」
私はお医者様を押しのけて喜一の居るベットへ行った。
「な…こ…。」
「何??」
「あ…」
喜一は一言喋るのが辛そうだった。
それでも一生懸命喋ってくれる喜一に耳を傾けた。
「あ…」
喜一はもうあんまり喋れない様子だった。
「喜一、何??」
涙でぐしゃぐしゃになった笑顔でそう言った。