大切な人へ
一文字一文字に喜一の気持ちが込められているのが分かった。






喜一、手紙読んだよ。
すごく嬉しかった。
でも一個だけ間違い見つけたよ。
喜一は『奈菜子に嫌われた』って書いてたけどあれは違うよ??
だって私が喜一を嫌いになることは一生無いもん。






私は喜一にそう言った。
そのときだった。









「奈菜子、ありがとう。愛してる。」








後ろから喜一の声がした。
驚いて振り向くと、そこに喜一は居なくて開いていた窓から風が吹いているだけだった。
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