赤の世界
『x/x (x)』
今日の天気は晴れ。
放課後に悠くんと遊んで
部活帰りの景くんも一緒に
3人で景くんの家に行った。
前は結構寄ってた屋上に
久しぶりに3人で上って。
夕日が見れるまで
お喋りして過ごした。
久しぶりの夕日は
街中を真っ赤に染めて
相変わらず綺麗だった。
温かな光は平等に
私にも悠くんにも景くんにも
注がれていて…
この光を独り占めしたら
世界は凍えてしまう。
みんなを照らす光は
誰かのものじゃない。
これ以上悠くんを
独り占めには出来ない。
太陽の光を束ねて
自分だけに注げば
その溢れかえる熱に
身を焼き尽くされるように
悠くんのくれる光を
自分だけに注いだ私は
その溢れかえる熱で
心が焼け爛れた。
心の全てが火傷を負って
触れれば悲鳴を上げるほど
悠くんが好きだけど
もう罰を受けなきゃ。
太陽を独り占めをした罰。
どうしたら
罰を受けれるだろう。
考えなきゃ。
考えなきゃ。