赤の世界
 
俺の太陽は雪だった。
雪の太陽は俺だった。

太陽はひとつになり
照らすものを失くした。

太陽はひとつになり
照らすものを探した。




そして見つけたんだ。
照らしたいもの。


それは――






「ついたね」

「いわくつきのマンション」

「人の家を怪しく言うなよ」





病院から向かっていた
景の家のマンションについた。

太陽を見るのは
やっぱりここから。

俺も景もキーワードだけで
足は勝手にここへ進む。


 
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