赤の世界
 
純愛のように清くない。
熱愛のように濃くもない。

ただ汚れているだけの
灰色の恋愛。




そんな恋愛をしながら
普通になんてなれる訳ないのに。




少し、保身に走りすぎた。
自分の身を案じすぎた。


人を巻き込みながら
不幸に向かって
何がしたいのだろう。



けれど今日も
俺は女のコと眠る。



「悠、おやすみのキスして?」

「んー」



灰色の恋愛をしながら。


 
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