赤の世界
 
2人の協力から
写真家になれたおかげで

俺はより自分の時間を
写真に捧げられるようになった。




冬のごくわずかな時間しか
見ることの出来ないみぞれ雪
それを照らす赤の太陽。

それを撮るのは
思っていたよりも至難で
困難も多く

雪のない日々は
赤く染められた街や空を
レンズに収めていた。




だけど写真家になり
さまざまな土地で赤の世界を
撮りに行けるようになって。

その至福さに俺は歓喜して
いつまでもレンズ越しに
赤の世界を眺めた。




新しい世界を見つけて
またカメラを手に取る。

新しい景色を見るたび
俺の目に涙が滲んだ。




(ねぇ雪…)

(赤の世界は)

(どんどん広がっていくよ)

 
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