赤の世界
彼女じゃない。
会う女のコは日替わりだ。
そうやって遊び歩くことは
いけない事だと
俺は知っていたけど
それでも解らないフリをして
自分の中の
渇いた部分を潤すように
毎日それを繰り返していた。
こんな生活が始まったのは
高1の終わり。
高校生になって俺は
他人には知られたくないけど
寂しがり屋になったようだ。
まるで病気のように
極度に飢えた心は
寂しさを覚えると
気が狂いそうになる。
だから絶対に馬鹿にしない
親友の景と
俺を寂しがり屋じゃなくて
遊び人だと思ってる女のコとを
はしごして生活している。
俺だって
こんな生活はやめたい。
だけど、幸か不幸か
俺は容姿に恵まれていた。
だから遊ぶ女のコにも困らず
ずるずるとこんな生活を
続けることが出来てしまい、
抜け出せずにいる。
高3になった、いまでも。