君が好きで。
あたしは慌てて、後輩のもとへ駆け寄り恭ちゃんの表情を伺いつつもその場を後にした。
「せんぱぁいっ!」
「何、?」

「中谷先輩って恭輔先輩と仲良いですよね。」
「そ、そうかな?」
後輩の小口奏太(おぐちかなた)はいつも口が達者だ。
見た目は良いのに、かなりの毒舌。
何も言わなければ力ッコイイのにな。
「だって、付き合ってるように見えますよ?」
「え・・・?」
奏太はからかうようにして笑っている。
そりゃあ、幼なじみだからよく喋ったり一緒に帰ったいするのは当たり前なんじゃないの?
「好き、何ですか?」
「そ、そんなんじゃないから!」
慌てて否定したものの…コイツっ!
もしかしてバレてたりする?

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