碧の時間(とき)
わたしとみどり
私が生まれて二ヶ月近く、お母さんの実家にいたんだよね。
起きては、ミルクを飲んで、また寝て…っていうのの繰り返し。
私はお母さんのおっぱいは飲んでないの。
お母さんの体が良くなかったから。
だから、哺乳瓶にミルクだったんだよね。
でもね、お母さんはいっぱい、いっぱい抱っこをしてくれたの。
いつも、赤い上着をパジャマの上に羽織って、夜中の寒い中でも、ミルクを飲ませてくれたんだよね。
たまにね、お母さんの妹も、夜中に私の泣き声が聞こえたら、ミルクを飲ませに来てくれたの。
お母さんの妹は、高校受験だったんだって。
だから、夜中まで勉強してたんだって。