碧の時間(とき)






「赤ちゃん、取り出すぞ」






「――!!先生、息してません!!」






私は帝王切開で、お母さんのお腹から、取り出されたんだ。






……でも、この時はもう、意識を失った後だったんだよね。






その後の『死』との闘いは、ホント、壮絶だったんだ。






私は息をしていない、仮死状態。






先生たちは、私を逆さまにしたり、お尻をたたいたり、つねったり……。






最終的に、口の中にスプーンを入れて泣かせられたんだ。








< 5 / 72 >

この作品をシェア

pagetop