Blood†Tear
押さえつけられた仲間を見て、残り3人もコウガに殴りかかってきた。
捻りあげていた男を突き飛ばし、残り3人の攻撃を軽々と交わす。
突き飛ばされた男はバランスを崩し、女性の座っているテーブルにぶつかった。
勢い良くぶつかった為、テーブルは倒れその上にあった食べかけのケーキは床に転がる。
そして男によって踏み潰された。
その悲惨な状態のケーキをフォークを口にくわえながら見つめる女性。
ジッと見つめる彼女の体は小刻みに震え、拳が握られる…
彼女は椅子を倒しながら勢い良く立ち上がると、ケーキを踏み潰した男の襟を掴み壁に突き飛ばした…
女性とは思えない力で男は突き飛ばされ、壁に身をぶつけると尻餅をつく…
女性が右手を横に伸ばすと巨大な鎌が出現。
それを掴むとくるりと回し、男性の喉元に突きつけた…
「…消えろ……殺すぞ……」
赤い瞳で睨み付けると、冷たく言い放つ。
冷たい刃が首に当たり、冷や汗をかきながら男は逃げ出した。
残り3人も彼を追い足早に店を出る。
男達の姿が見えなくなったのを確認すると、鎌を消しカウンターの男性にお金を投げ渡した。
「クレアちゃん、お釣り」
多かったようでお釣りを渡そうとするが、
「迷惑料。修理代に使って」
割れた食器、鎌を振り回した為削れた天井…
その修理代だと言い振り向く事なく店を出て行った。