Silver Wolf
「呉羽兄は?」
「さぁ?どうせバーの方で接客してんじゃないの?」
「あっそ」


ここは幅広い年代の人に親しまれている。
呉羽兄もここの総合責任者だ。


ここでは仕事のやりとりも行われる。



「呉羽兄、ココア作って」

私はいつもみたいに頼んだ。

黒髪で眼鏡をかけた彼はゆっくりと微笑んで
「あいよ」って言った。


でも、それが可笑しかったらしくて

「ぎ、銀狼がココア…?」
「てっきり大酒豪かと…」



―――大酒豪じゃなくて悪かったな。


私はむす、とした顔でココアを口にする。
甘党でなにか悪いことでも?

笑っていた奴を殺気を込めてにらみつけたやった。
(怯えて逃げていったのは言うまでも無い)
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