ロッカー103
私はその足で彼の家を訪ねた。
彼は変わっていた。

「…いらっしゃい。」
『久しぶり。元気してた?』

居間に通された私は、なんだか懐かしい香りを噛み締めた。

コトン、と彼はオレンジジュースを置いた。
「好きだったよね?」
私はまじまじとそれを眺める。
『そう…だったかも』
「そうだよ。」
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