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√呪い
「陽菜ちゃん…………………あたしのがんばりを聞いてくれる?」
そういい詩織は淡々と話始めた。
あたしは聞くなんて返事してないのに。
ううん。聞くは勿論聞かないとも言わなかった。
言えなかった。
詩織が本当に怖かった。怖いどころじゃない。
言葉では表せない……………。
それほど迫力があったから。
そして……詩織が淡々と話した内容。
それを聞いたら最早逃げられないことに気がついた。
無理矢理にでも目の前の詩織を突き放せばまだ逃げられたかもしれないのに………。
「陽菜ちゃん…。あたしねずっと辛かったの。」
知っている…。詩織が辛かったのぐらい知っている…。わかっていていじめていたんだもの。
「あたしは最後に陽菜ちゃんにチャンスを与えたんだ。いじめないでって言ったのに……あなたは無視した。」
…………。それは……。
「そして私の母親が死んだのは知っているよね?私は悲しかった。言葉では言い表せないぐらいに……学校なんて本当は今日来たくなかった。けど行かなきゃいじめはもっとヒドいことなるでしょ?」
それはそうだけど……………。
「だから私は今日来た。まだいつものいじめなら耐えられた。けどあなたは…………」
そう。私は詩織の髪を切った。
「あたしの大事な髪を切ってしまった。あたしは髪が大事だった。確かにヘアースタイルは変だったかもね………。けど切る必要なんてあった?」
なかった………あたしはついノリでしてしまったんだ。