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復讐
「───!──菜ちゃん!!」
遠くで誰かの声がする。聞き覚えのある懐かしくて、とても落ち着く声。
あぁ……この声はお母さまか…。
私はそこで目がさめた。気がついたら家のベッドにいた。
いつのまに?
今までの全部夢だったりした?
よかった…。詩織が自殺したことも全部夢だったんだ。今日学校行ったら二度と自殺しないようにしごかなきゃ。
カッターも持ってくのやめて…そうすればまたいつもの日常に戻るハズ。
詩織をいじめてみんなが私のことを称えてくれて…。
いつもの日常に…。
そんなことを横になりながら考えていた。
そろそろ体だを起こさなきゃ…。
あれ?起きられない。
あたし寝ぼけてるのかな?ヤバい。遅刻する。
そんなことをうだうだ考えて…起きられない体を無理やりおこそうとした…。
何これ?とりあえず頑張って上半身だけ起こした私の目に飛び込んできたのは無数の髪。
あたしの髪じゃない。
細くて綺麗な、栗色の髪の毛。
あたしは一気に眠気が覚め現実に戻された。
夢ではなかったんだ。
ドンドン
扉を叩く音が聴こえる。メイドかな?
多分私が遅いから心配して部屋まで起こしに来たんだ。
「陽菜様─!起きましょう?」
「ひぃっ!」
私の部屋を見て腰を抜かした。
「陽菜様!足から血が!!!!」
えっ?髪の毛じゃなくて?そう思い自分の足を見る。