空 ~ずっと見守ってる~
自分の席を見つけて...その後ろにはあの中村って人が居た

目があってニッコリ笑顔でピースして来た

私のビックリした顔を見て中村って人は笑ってた

なんか微妙な出会いだなぁ~って思いながら席に着いた

ツンツン

後ろから突付かれた

「はい?!」

「なぁ~おまえ、野球とか興味ない?」

「野球?....あんまり」

「そっか~ならいいや」

野球 

父親がプロ野球をテレビでよく見てるけど

私はあんまり興味が無い

入学式早々の放課後...

靴箱に居る私の耳に誰かの怒鳴り声が聞こえた

「オイ!そこの一年何やってんだ?!野球をなめてるのか!!」

家に帰っても暇だし...少し見に行ってみよう

そう思った私は小走りでグラウンドへ行ってみた

すると...夕日で見にくいけど、グランドの近くに人が座っていた

ユニフォーム姿の中村...

「あれ?中村君?」

「あ!俺の前の人」

「前の人って...名前があるのに;...どうしたの?」

「いや~聞こえなかった?監督の怒鳴り声!」

「もしかして怒られてたのって中村君だったの?」

「うん......君付けじゃなくて晃史朗でいいよ!?」

「そう?じゃ~ シロちゃんって呼ぶね(笑)」

「シロちゃんって...犬みたいだな?!(笑)」

「文句言わないの!!...で?どうかしたの?」

「ま~いいか(笑)...俺達はまだ一年だし...グランド20周なんだけど他のやつらと話しながら走ってたらどなられた...」

「へ~でもなんでシロちゃんがここに居るの?」

「頭冷やせだとさッ」

「先輩の中に下手な人が居て...笑ってたとかじゃないの?」

「え?!なんで分かった!!」

「勘だけど...図星?!」
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