空 ~ずっと見守ってる~
それまで...暗い雰囲気が漂っていた野球部員達が藍を見た

「そうか...じゃ~二人とも明日、私のところに来なさい!」

「ハイ!!」

『思いついたことを言っちゃったけど...大丈夫だったかな?』


「中島!」

シロちゃんだった...

「あ!シロだ!」

「シロって...犬かよ?!」

「なんか簡単だし(笑)ピッチャーの中村君には似合ってるじゃん?」

「シロが?!」

「野球ボールの色」

「あ~なるほどね(笑)ってかおまえマネージャーやるんだな?!」

「うん...甲子園に惚れちゃって(笑)」

「部員達...お前の言葉に反応しただろ?!」

「あ~あれね...緊張してたから上手く言えなかったけど...」

「あの言葉...かなり効いたよ?!」

「え?!そうなの?」

「うん...おまえらが居なかった時に、3年が2年に八つ当たりして...それが監督にバレテさ~去年甲子園に出たんだけど...3年より2年の方がベンチ入り多かったみたいで『甲子園に出れなかった僻みか?お前等いい加減にしろよ!一年の推薦で入って来たやつら意外は全員帰れ!!』って言われて...皆落ち込んでたんだよ」

「そうだったんだ...」

「でも、さっきお前が『野球部が甲子園で活躍する姿が見たい』って言っただろ?!あの言葉で3年の先輩も後輩に謝ってた...それでさっき問題の部員達が監督のところに行って謝ってくるんだってさ...」

「そっか~私、すごいこと言ったんだ...」

「ありがとな」

「親が録画してたビデオで感動しちゃったんだよね(笑)甲子園に...だから私も、あのスタンドで見てみたいな~って思って」

「....」

「頑張ってね。」

「おう!!」

たった一ヶ月たっただけなのに...



野球って言葉が離れなくなっていた

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