大嫌いだって愛しい
連れてこられたのは
町外れの小さな公園だった。
武藤は無言のまま自動販売機に行くと
私に温かいコーヒー缶を私に渡した
「ありがと」
公園のはじにある小さなベンチに腰掛けた私達は
しばらく何も話さずコーヒーを口にしている
夕方になってグッと気温が下がりだしたとき
やっと武藤は話し出した。
「なぁお前、本当に晃と付き合ってんのか」
真剣な眼差しの武藤に
私は唾を飲み込んだ
「うん、多分…
曖昧な私の返事に彼は眉をしかめると
再びゆっくりと口を開いた