大嫌いだって愛しい




冷えて赤くなった指先にハーっと息をかける。




武藤が帰ってから
どれくらいの時間がたっただろうか





私はポケットに手を入れてあることに気が付いた。





「携帯忘れたし…」




ベンチの横に置いた
さっきのコンビニ袋を見ると




チョコアイスがたぷたぷに溶けているのが分かる。





「ハァ、戻ろう」





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