大嫌いだって愛しい
「ひかるさんお帰りなさいっス」
「うん」
私が溜まり場に着いた時は夜の七時を越えていて
みんな街へ出たのか
ガレージにはまばらにしか人はいない。
「ただいまー」
二階の部屋のドアを開けると
もわっと温かい空気が
冷えきった私の体を包み込む。
「遅かったなひかる」
眼鏡をはずしながら
良ちゃんが振り返る
「ちょっと道草してた」
私はソファーにドカッと座ると机にコンビニ袋を置いた
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