大嫌いだって愛しい



「ー…んっ」



目が覚めた場所は


雨に濡れる道路でも


もちろん爽龍でもなかった。





私はゆっくりと起き上がると


おでこに乗っかった
タオルに気が付いた。



「橘起きたか?」




いきなりの声には
ビクリと肩を震わせる



「多田晃?…」




何で多田晃がいるんだろう



ここは何処なんだろう



私の振り返った先には

コンビニの袋を持って
ドアの前に立っている多田がいた。




< 75 / 281 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop