大嫌いだって愛しい



「おいお前、どこ行く気だよ?」



いきなり立ち上がった私を不振に思ったのか



私の腕をバシッと掴む。




「帰る」




敵なんかと一緒にいるわけにはいかない



優に近付くなって言われたのに、近付くわけにはいかない



私は掴まれたうでを

思いきり振りほどいた。




「は? お前熱あんだぞ」


多田はありえないって感じの顔をすると

無理やり帰ろうとする私の腕を再び掴んで



再びソファーへ座らせた、




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