大嫌いだって愛しい
「ねぇあんた、優と知り合いなの?」
私が疑うように多田を睨み付けると
「何だよ、やっぱ聞いてなかったんだ。」
煙草に火を付ける奴は
何だか絵になっている
「俺と優は幼なじみだ」
そんな事知らない
この前だって
多田には近付くなって言われただけで
ちゃんとした説明は受けていなかった
何で優は隠していたんだろう…
やっぱり敵対チームのトップと幼なじみだ何て言えなかったからだろうか、
熱のある頭じゃあ
そんなに考える事は出来なくて
私は考えるのを止めて
多田にもらったスポーツドリンクを一気に飲み干した。