大嫌いだって愛しい
「てか何で多田といんだよ、優はいきなり誰かと電話してると思ったらキレだすし」
私は寝っころがっていたソファーを立ち上がる
「私が熱で倒れた所を多田が助けてくれたの。」
「は?」
尚也はありえないって顔
「で? 熱はもぉ平気なんですか」
陸斗は私に近付くと
自分の手を私のおでこにあてた
「んー、まだ少しダルイかな」
「そうですね。まだ少し熱あるみたいです」
私のおでこから手を離したかと思うと
そのまま私を抱えた。
「ちょっと!!一人で歩けるし」
「ダメです。おとなしくしてて下さい」
暴れる私をよそに
陸斗は私を抱きかかえたまま部屋を出た。