大嫌いだって愛しい
後ろの席には私と優
助手席には尚也で
陸斗は他にも来ていた別車に乗った。
「ひかる…お前熱なのか?」
ボーっとしている私に気が付いた優が
私のおでこに手をあてる
その手がひんやりと私の額を冷ますように包み込み気持ち良い
「うん、だから今日はそのまま帰るね。心配かけてごめん」
優には、多田から幼なじみだと聞いた事は黙っていた方が良いのかな。
「わかった。」
黙っていた方が良いよね……
優が運転手に私の家に行くよう告げているのを
私はただ黙って横目で見つめていた