僕の彼女は苺味



お腹空いた。



付けっぱなしになっていたテレビの明かりを頼りに部屋の電気を点けて冷蔵庫を空けるも、ほぼ空。



あるのは水と水と…………水。



なんか買ってこようかな。



さっきの声が聞こえなくなっていることを確認して財布をポケットに差し込むと玄関を出る。



鍵を締めて一歩踏み出した時



「うっわ……!!」



すぐ目の前にいた誰かにぶつかりそうになって慌てて立ち止まった。



その場に立ち尽くし、左手の甲を口元に当てるようにして俯くその顔は、緩くウェーブのかかった長くて茶色い髪でよく見えない。



だけど短めの丈のワンピースから伸びる自分好みの足に僕は80点をつけた。



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