魅惑のヴァンパイア
知らせを受けてすぐに、風に乗り移動できる力を持った家臣を2、3人引きつれ王宮へと向かった。


同じ宮殿の中にあるとはいえ、歩けば数日かかる距離なので、王宮の少し手前まで風を使って移動し、警備の者に怪しまれないようにそこからは馬車に乗って向かった。


沢山の鉄門をくぐり、ようやく王宮へと辿り着いた。


華やかに聳え立つ王宮は、お城と呼ぶには相応しい門構えで、森に隠された洋館と比べると、耀さが雲泥の差だった。


装飾に彩られた支柱にささえられたポーチを抜けると、二名の衛兵は長い槍をクロスさせ、侵入を拒んだ。
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