魅惑のヴァンパイア
「俺は王位も死の呪いも興味がないと言ったんだ。
それに、王を殺した奴らと手を組むなんて考えられない。今すぐにでも全員を抹殺してしまいたいくらいだ。
だが奴らは、俺が絶対に味方になると信じてやまない。自ら組織の場所を教えるなんてバカだと思わないか? 

組織の内部事情が分かった今、綿密に計画を立てて奴らを潰すつもりだ」


 ヴラドの瞳には決意がみなぎっていた。


「……いや、お前は奴らの味方につくよ」


「なぜだ? 俺が人間とヴァンパイアのハーフだからか? そんな血筋、俺には関係ない」


「……違う。これは、子猫ちゃんの秘密にも繋がることだ」


「シャオンの?」
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