魅惑のヴァンパイア
「だだだだ……ダメっ!」


カァっと頬が赤くなり、布団を握りしめて起き上がった。


「駄目なのか……残念だな」


 警戒心をあらわにして、布団で身体を隠している私に、ヴラドは優しく微笑んで、そっと唇にキスを落とした。


「一緒に下で朝食を食べよう。着替えておいで?」


 ヴラドはまるで、ずっとこの家にいたように、自然に私に接した。


久しぶりの再会に驚いて照れているのは、私だけのようだった。
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