魅惑のヴァンパイア
ねねちゃんは仰向けになって寝ている私の顔を覗き込んだ。
「お姉ちゃん、嫌なことあったの?」
「……うん。大切な人がね、亡くなったの」
「ねねのお父さんも二年前に死んじゃったよ。コクーンと街を歩いてたら、たまたま通りがかった王妃様に見られて、気に食わないって理由で殺されたんだって」
「え……?」
「コクーンを殺すか、自分が死ぬか選べって言われて、一緒にいたコクーンはお父さんの親友だったから、お父さんは殺せなかったんだって。
でも、お父さんが殺された後、その親友のコクーンも結局殺されちゃったんだって」
私は言葉を失ってしまった。
ねねちゃんは、淡々とした表情で語る。
「ねねも、夜中に悲しくて泣く時あるよ。
ねねのお母さんも、時々泣いてる。ねねにバレないように泣いてるけど、ねねは知ってるんだ。
だから、お姉ちゃんも泣いていいんだよ。
ここの皆は、そうやって生きてるんだよ」
「お姉ちゃん、嫌なことあったの?」
「……うん。大切な人がね、亡くなったの」
「ねねのお父さんも二年前に死んじゃったよ。コクーンと街を歩いてたら、たまたま通りがかった王妃様に見られて、気に食わないって理由で殺されたんだって」
「え……?」
「コクーンを殺すか、自分が死ぬか選べって言われて、一緒にいたコクーンはお父さんの親友だったから、お父さんは殺せなかったんだって。
でも、お父さんが殺された後、その親友のコクーンも結局殺されちゃったんだって」
私は言葉を失ってしまった。
ねねちゃんは、淡々とした表情で語る。
「ねねも、夜中に悲しくて泣く時あるよ。
ねねのお母さんも、時々泣いてる。ねねにバレないように泣いてるけど、ねねは知ってるんだ。
だから、お姉ちゃんも泣いていいんだよ。
ここの皆は、そうやって生きてるんだよ」