魅惑のヴァンパイア
……ヴラドの身体がなくなった!?
息が吸えないくらい、衝撃的だった。
不吉な予感が、胸の動悸を激しく動かす。
「そもそも、ヴラド様だけに頼ろうとしていた私たちの考えが甘かったんだ。私も行くぞ、死界へ。ヴラド様と共に命を懸けなくてどうする」
ラシードの言葉を聞いて、私は反射的に身体が動いていた。
「私が行くわ!」
突然扉を開き、中に入ってきた私を見て、結社の人達は目を見開いて、顔を私の方に向けた。
「シャオン様。ここには来てはいけないと言ったでしょう」
ラシードは困った顔を見せて、私に近寄ってきた。
「死界へ行く方法があるのね、そうなのね」
私の言葉に、ラシードを含む結社の人達はバツが悪そうに目を泳がせた。
「私が死界へ行く。私がヴラドを助けるの」
「シャオン様、お気持ちは分かりますが、死界は大変危険な所。女性、しかも人間が行けるような場所ではないのです」
「今日、夢を見たの。ヴラドが得体の知れない物体に飲み込まれる夢。とても、怖かった。でも、ヴラドがいなくなるのは、もっと怖い」
「夢……? それはどのような所でしたか?」
ラシードの瞳が揺らめいた。
息が吸えないくらい、衝撃的だった。
不吉な予感が、胸の動悸を激しく動かす。
「そもそも、ヴラド様だけに頼ろうとしていた私たちの考えが甘かったんだ。私も行くぞ、死界へ。ヴラド様と共に命を懸けなくてどうする」
ラシードの言葉を聞いて、私は反射的に身体が動いていた。
「私が行くわ!」
突然扉を開き、中に入ってきた私を見て、結社の人達は目を見開いて、顔を私の方に向けた。
「シャオン様。ここには来てはいけないと言ったでしょう」
ラシードは困った顔を見せて、私に近寄ってきた。
「死界へ行く方法があるのね、そうなのね」
私の言葉に、ラシードを含む結社の人達はバツが悪そうに目を泳がせた。
「私が死界へ行く。私がヴラドを助けるの」
「シャオン様、お気持ちは分かりますが、死界は大変危険な所。女性、しかも人間が行けるような場所ではないのです」
「今日、夢を見たの。ヴラドが得体の知れない物体に飲み込まれる夢。とても、怖かった。でも、ヴラドがいなくなるのは、もっと怖い」
「夢……? それはどのような所でしたか?」
ラシードの瞳が揺らめいた。