魅惑のヴァンパイア
「れ、怜央は!? 隣の部屋で寝てるのに、起きちゃうっ!」


「それなら大丈夫。怜央なら下の公園で遊んでいる」


 あ……そうなんだ。


じゃあ声を出しても平気……。


 って……えぇ!!??


「ど、どういうこと!?」


 私は勢いよくヴラドを突き飛ばした。


 ヴラドは突き飛ばされて不満気な様子だ。


「下の公園で友達と遊んでいたぞ。真央の姿が見えなかったから、どうしたんだろうと思ってさっき呼んだんだ」


「なんでそれを先に言ってくれないの!?」


「いや! 言おうと思ったら……」


 ヴラドの顔がしかめっ面に変わった。


どうやらおでこをぶつけたことを思い出したみたい。


「一人で外に出るなんてっ!」


「大丈夫さ、下の公園なら。友達も一緒にいたし」


「ダメだよ! 勝手に遠くに行っちゃったりしたら! 最近危ない人多いっていうし」


「あいつは俺の子なんだから大丈夫さ。それより……」
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