魅惑のヴァンパイア

シンデレラドリーム

今日もヴラドは来てくれた。


空が深い闇に包まれる時分に。


どんなに来る時間が遅くなっても、私はずっと待っていた。


ヴラドのマントの色によく似た空を眺めながら。


「ねぇ、日中はいつも何をしているの?」


「仕事をしている」


「どんな仕事?」


「知りたいのか?」


「うん」


ヴラドは私の髪を一房取って、愛しそうにその香りを吸い込んだ。


尋ねたら、答えてくれるんだ。


余計なことを話したら、嫌がられそうな気がして今まで聞けなかった。


「ヴラドの仕事している姿を見てみたい」


「余りいいものではないぞ?」


ヴラドは苦笑いを浮かべた。


苦笑した微笑みでさえ、見られたことに喜びを感じた。
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