魅惑のヴァンパイア
「どの形のイヴニングドレスにしましょうか? Aライン、マーメイド、プリンセスラインとありますが……」


「え、ええと……」


「お嬢様は、ふわふわのプリンセスラインのドレスが合うかと思いますが……」


「じゃあ、それで……」


「お色は何にしましょう?」


「え、ええと……」


何を聞かれても、分からないことだらけで困っていると、ヴラドがさっと入ってきてくれた。


「白だ。シャオンには白が似合う。清純で透明感のある白が」


「かしこまりました」


従業員たちはニコリと笑って、ドレス選びにかかった。


今のは、褒め言葉だったのだろうか? 


喜んでいいのか考えあぐねていると、目の前に一着のドレスが差し出された。


「こちらのドレスはいかがでしょうか」
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