汚いエッセイ
夢のような夜が明けて、朝が来た。


昨日初めて会ったとは思えない。

まるで、長く付き合っている恋人同士のような、何度も泊まりに行ってるなかの一回のような、

ごく普通のサヨナラで見送ってくれた。


俺は朝日を浴び、煙草を吹かしながら、駅へと歩いた。



一夜限りの恋愛って、こんな感じなんだと考えていた。

一夜限りだが、もう会うことはないだろうが、お互いに思いやる。


自分の寂しさをぶつけ、相手の寂しさを受け止める。

俺は絆を感じる。


彼女の話、キス、ぶつけられた寂しさ、俺は一生忘れないよ。


男に生まれ、女として生きるのは、並大抵のことじゃない。

これからの彼女の幸せを、遠い空の下から、今も祈っているよ。
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