宇宙ネコ
謎の現象を調べているはずの、三角博士は意外にもとても楽観的に見えた。
彼を見る限りボクも気楽でいていいのかとも思うけど、原因が解らないままではそうはいかないんだろうな。

ボクは三角博士に定期的に起こる現象について訊ねた。

すると、三角博士は考え事をする仕草をしてからこう言った。

「くじ引きって絶対ハズレってあるよね?」

「?・・ありますね」

「誰がクジを引いたのか知らないけどね、我々はどうやらくじ引きにハズレちゃったんだよ」

「えっと、謎の現象とくじ引きに関係があるんでしょうか?」

三角博士は黒板にまたカツカツと計算式を書いた。
謎の現象を調べているはずの、三角楽は意外に楽観的に見えた。
彼を見る限りボクも気楽でいていいのかとも思うけど、原因が解らないままではそうはいかないんだろうな。

「その式は?」

「この式の答えは50%だ、つまりコイン投げと同じ確率って事だな」

「クジはコイン投げですか‥
ボク達がハズレを引いたって事は、当たった人もいるんでしょうね」

「お、いいね!キミは冴えてるじゃないか!
うん、当たった者は‥いるよ」

「‥‥」

困惑したボクの顔を見て、三角博士はニヤリとした。

「その顔、何故わかるか聞きたそうだね」

「ボクも物事や憶測を考える事に関しては得意な方なのですが、これはさっぱりわかりません」

「いや、多分キミが思ってる程は難しい事じゃないんだ
そうだ、キミもワシも咽がかわいたな?
じゃぁ紅茶を入れようかね」
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