意地悪な先生に恋
放課後――…
「礼!行こ!」
明るい春ちゃんの声に付いていく。
帰り際先生と目があった。
今日来ないの?
みたいな顔してたから、そんな先生に手を振った。
「礼!遅れちゃうよぉ!」
ぐいぐい私の腕を引っ張る春ちゃん。
そのおかげで早く着いた。
「くるみさん!友達連れてきましたよ!」
くるみさんとは店長の事。
「あ、あなたが礼ちゃん?春ちゃんからお話し聞いてるわ!一週間なのよね?早速なんだけど、今日から出来るかしら?」
「はい!」
「嬉しいわ〜。じゃあ春ちゃんにいろいろ教えてもらってね!」
そう言うとくるみさんはお店の奥に消えて行った。
とても穏やかで優しそうな人だった事に少し安心した。