意地悪な先生に恋


「先生の、誕生日…だから。私、いつも先生にしてもらってばっかだから…プレゼント、してあげたくて…。」




先生は、バカだなぁ。
って言いながらうつ向いた。




先生の瞳から溢れる涙を、

初めて見た。





「礼は…バカか。そんな事、しなくたって俺はお前が居てくれるだけで…十分なのに…。」





肩を揺らして泣く先生の頭を撫でた。





「泣かないで…。」




涙を拭いた先生は少し強がった。




「は?泣いてねぇし…」



それでも真っ赤な目をした先生は、誰にだって誤魔化せないよ。






< 184 / 261 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop