意地悪な先生に恋
車で行けばもっと速いのに、
俺は走った。
病院に着くと、入り口の所で宮本が立っていた。
「先生!!」
「はぁ…はぁ…っ、礼は…?」
「こっち!」
宮本に付いていく。
“302 城内 礼”
「礼ね、まだ目覚めないの。先生側に居てあげて。」
宮本は城内の両親の側に居ると言った。
俺は、ゆっくり礼の側へ行く。
細い腕に点滴
頭にはガーゼ
宮本から、礼はバイトをしていて脚立から落ちたんだと聞いた。
礼がバイトしてたなんて一つも知らなかった。
他にも俺に秘密事があるとしたら
少し…寂しい。