意地悪な先生に恋
前日
先生の誕生日前日
私は無事退院した。
「皆様には大変ご迷惑をおかけしました!」
私の改まった挨拶に、お父さんもお母さんも目が点になっていた。
「なに?礼らしくないわね。」
優しく微笑むお母さん。
「あ、そうそう。はい、これ。」
渡されたのは茶色い封筒。
「くるみさんって方が礼に、って。」
何かな…
封筒の中を見ると、大金が入っていた。
「お金??」
「礼が頑張った分のお給料ですって…」
初めて自分の力で稼いだお金に感動した。
こういう時、早く先生にこの気持ち伝えたいって思うんだ。
先生はきっと、良かったねって言って優しく笑ってくれるはず。