意地悪な先生に恋


先生のお母さんは、とても明るくて馴染みやすそうな方だった。



「礼ちゃん、そんなとこ立ってないでこっちおいで!」



そう言われ、私は先生とお母さんの居る座敷に座る。



すると、



「あ!お兄ちゃん!お帰り!」



優李さんかな?



「礼、こいつ俺の妹の優李。」



「初めまして!お兄ちゃんがこんな可愛い子連れて来るなんて!よかったね!お兄ちゃん。」



先生はそんな優李さんにうるせぇ!って言いながら台所の方へ行ってしまった。



優李さんはすごくお母さんに似てて、明るい女性だった。



すると、お母さんが真剣な表情でこう言った。



「礼ちゃん、教師と生徒の恋っていろんな問題があると思うの。それなのに…優と一緒に居てくれてありがとう。さっき帰って来た時の顔がすごく幸せそうな顔してたから安心したわ。」




嬉しかった。



一緒に居てくれてありがとう。


っていう言葉が、私の胸に響いた。





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