大好きだった君へ


でも、あの子より、アタシの方が、あなたを想ってる自信はあった。


いくら、想ってたって、言葉にしなきゃ伝わらないってことも、

あなたのそばに、いなきゃ意味がないってことぐらい知ってる。

でも、そう自分に言い聞かせないと心がつぶれてしまいそうだったから。



あの子にあなたの連絡先を聞かれた時、
本当は教えたくなかった。あの子なら、毎日メール・電話をするんじゃないかなって思ったから。

アタシは、そんなこと出来ないから。

そんなこと、されちゃったらあなたの中のアタシの存在が薄れちゃう。



だから、教えないでおこうと思った。
でも、出来なかった。



それから、アタシは、あなたとメールをするたびに、あの子のことが気になった。

『あの子から、毎日連絡きてる』って聞きたかった。

あなたからの返事が早かったら、『あの子とメールしてたのかな…』って疑ってた。


今までは、絵文字なしの素っ気ないメールだったのに、絵文字付きで送られるようになったら、『あの子のためかな…。』って思ってた。


ほんとは、嬉しかったはずなのに……
いつも、あの子のことを気にしてた。


< 4 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop